— コンセプト・ワーカーズ・セレクションで出会った、月夜みたいにやさしい一杯 —
月とクジラのラベルが印象的な「月夜のキホーツル」。
“頭ではなく感性で楽しむお酒”というメッセージどおり、グラスの中でふっと灯りがともるような、みずみずしくピュアなうすにごりです。
どんなお酒?
- スタイル:純米吟醸/おりがらみ生(うすにごり)
- 外観:淡い乳白色。グラスに注ぐと細かなにごりが舞い、きらめく泡が立ち上がります。
- 香り:白桃やりんご、バナナを思わせる穏やかな吟醸香。ほのかに米麹のニュアンス。
- 味わい:
- 入口は微発泡の爽快感。
- 中盤にオリ由来のなめらかなコクと上品な甘み。
- 後口はきゅっと酸が締めて、スッと切れるクリーンな余韻。
- 総評:フレッシュ&クリーミー、甘だれせず後味はドライ。食中に寄り添う“夜向き”の純吟です。
おいしい飲み方
- 温度:5〜10℃にしっかり冷やして。ワイングラスや薄張りの猪口がおすすめ。
- 開栓のコツ:ガスが溜まっていることがあるので、少し開けては閉めるを数回くり返し、圧を逃がしてからゆっくり。
- 混ぜ方:オリは軽く一度だけ天地返しして均一に。泡立つようなら、まず上澄み→次に混ぜての二段階で。
- 保存:要冷蔵。開栓後は2〜3日を目安に。日が経つとガスが穏やかになり、旨みが前に出てまろやかに変化します。
テイスティング指標(主観)
- 香り:★★★☆☆(穏やか)
- 甘み:★★★☆☆(中庸)
- 旨み:★★★☆☆(なめらか)
- 酸:★★★☆☆(バランス型)
- キレ:★★★★☆(後口スッキリ)
- 発泡感:★★★☆☆(微発泡)
ペアリング
- 板わさ(わさび+少量の塩、仕上げにカボスを一滴)
- 白身魚の昆布締め、鯛のカルパッチョ(柑橘とオリーブ油を控えめに)
- 天ぷら(塩)/鶏むねの塩麹焼き
- フレッシュチーズ(モッツァレラ、リコッタ)
ひと手間レシピ|板わさ・柑橘わさび
- かまぼこを8〜10mmに切る。
- わさびにカボス果汁と塩ひとつまみを混ぜ、香りを立たせる。
- かまぼこにちょんと添え、皮の香りをすりおろしてひとかけ。
→ お酒の微発泡と旨みが、かまぼこの甘みをきれいに押し上げます。
こんな人におすすめ
- “甘すぎず辛すぎず、食事に寄り添う生酒”を探している
- うすにごりのクリーミーな口当たりが好き
- 刺身やかまぼこ、天ぷらなど和の軽い肴と合わせたい
まとめ
月とクジラのラベルが象徴するように、やさしく包み込むような一本。フレッシュさ・微発泡・なめらかさ・後口のキレが同居し、平日夜の小さなご褒美にも、来客時の1杯目にもぴったりです。次回は、同スタイルの別銘柄との飲み比べも試してみたいところ。
スペック
- 銘柄:基峰鶴「月夜のキホーツル」
- 造り:純米吟醸/おりがらみ生(うすにごり・微発泡)
- 蔵元:合資会社 基山商店(佐賀県・基山町)
- 原料米:さがびより100%
- 精米歩合:60%
- アルコール分:15度



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